メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック 院長
知久 正明(ちく・まさあき)
ストレス社会に生きる現代人。30代では2割、50代では5割もの人(※)が、脳に何らかのリスクを抱えているといいます。そんな働き世代こそ受けるべきが、今話題の「脳ドック」。
脳ドックって何をするの? どんなことがわかるの? 早く受診するメリットとは? 素朴なギモンから最先端の脳ドック体験レポートまで、気になる脳ドックのすべてをご紹介します。
毎年必ず健康診断を受けているのに、思いもよらない病気にかかってしまった……という人は、実は少なくありません。メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長の知久正明先生によると「一般的な健康診断だけで病気を防ぐことは難しい」といいます。一体なぜ?
「これから起こりうる病を未然に防ぐには、からだの臓器をくまなくチェックしなければならないのですが、一般的な健診ではそこまで細かくは診られません。今のからだの状態をしっかり把握し、予防につなげたいと思うのなら、【健診】ではなく、MRIやCT、超音波といった画像診断を用いた【検診】が必要です。
検診の種類はさまざまですが、今、注目を集めているのが【脳ドック】。自社調査でも、受診したい検診No.1は脳ドックであり、認知度も徐々に上がってきているようです」(知久先生)
受診したい検診No.1でありながら、「費用が高い」「今現在異常がない」「なにか見つかったらコワイ」などといった理由から、受診率がまだまだ低い脳ドック。実際のところ、脳ドックを受けておくとどんなメリットがあるのでしょうか?
「脳ドックは、日本が発祥の脳専門健康管理システムです。日本人は食事による塩分摂取量が多いため、民族的に高血圧になりやすい傾向にあり、かつては三大疾病の中で脳出血にかかる割合がもっとも高かったんです。
3人に1人が高血圧となり、その現状を重く見た北海道のとある病院が、1980年に世界で初めての脳ドックを実施。それまでは病気の診断に使われていたMRIを、脳の病気の【予防】のために使うことで、病気の早期発見ができるようになりました」と知久先生。
脳卒中などの脳の病気は、ある日突然発症することがほとんどだといい、しかもそれまでに自覚症状がないのが一般的。また発症すると後遺症として麻痺などの障害が残ることも少なくないため、脳の病気は発症する前に防ぐことが大切だといいます。
「『異常ありません。来年また来てください』と健診で言われたという56歳の患者が、胸の痛みを訴え病院にかかったものの、一向に良くならず、来院しました。脳ドックを受けてみたら、コレステロールが溜まっていることがわかり、心臓も検査してみると、すでに心筋梗塞を起こしていました。これは健診だけじゃわからなかったこと。脳ドックだから見つけることができたのです。
この患者様は、このあとすぐに治療して大事には至りませんでしたが、『脳ドックを受けて心臓の病気が見つかるなんて思わなかった』と大変驚いていました。病気にかかってから治療するのではなく、自覚症状のない段階で脳ドックを受けておけば、未破裂の脳動脈瘤を未破裂のまま治療することができたり、心筋梗塞の発症を食い止めることができたりと、命に関わる病を防ぐことができるのです」(知久先生)
もはや受けない理由が見つからない「脳ドック」。認知度も関心も高まっていることから、メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニックでは、「脳ドック」の敷居を下げた、良心的な価格&スピーディな時間で受診できる「スマート脳ドック」を提供しています。
スマホやPCを活用し、予約から問診、検査結果の通知、管理まですべて一貫しておこなうことができるシステムと、クラウド画像診断を活用し遠隔の放射線科医師&脳神経外科医師によるダブルチェック体制で、リーズナブルでスピーディ、かつ精度の高い検査を実現しています。
一般的な脳ドックの費用は3~8万円前後といわれていますが、「スマート脳ドック」は1回17,500円(税別)。「IT×予防医学×検診」をコンセプトに、リーズナブルな価格で脳疾患の発症を未然に防ぐ検診を受けることができます。
問診から検査終了まで、わずか30分。いつもの服装のままでOKなので、隙間時間にも気軽に受診可能です。
放射線科医師と脳神経外科医師のダブルチェック体制の精度の高い診断で見逃しを防止。
何か異常が見つかっても大丈夫。専門医の紹介や医療施設との連携など、診断後もきちんとサポートしてくれます。
診断結果は1週間以内にPC・スマホへお届け。過去の履歴もマイページ上で管理できるので、変化を逐一確認することができます。
それでは実際に、脳ドックってどんな感じなのか? メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニックの「スマート脳ドック」を体験取材してきました!
メディアカルチェックスタジオ東京銀座クリニックのサイトにアクセスし、予約フォームへ。希望の予約日時を選択したら、問診票に記入し、代金を支払って予約完了。事前準備などは一切なく、あとは当日を待つのみ。
いよいよ脳ドック当日。カウンターでチェックインを済ませたら、検診前の注意事項を受け取ります。心臓のペースメーカーを使用していたり、入れ墨やアートメイクをしているとMRIを受けられない場合もあるとのことなので、すみずみまで熟読。
脳ドックは首から上しか撮影しないので、アクセサリーや検査に影響のある素材の服を着ていなければ着替えなしでそのまま検査室へ。台の上で仰向けになると、台が動いて、私の頭は近未来的な輪の中へ。この状態で約10分間、頭部MRI、頭部MRA、頸部MRAによる検査がおこなわれます。
途中、「大きな音が鳴ったり激しく揺れたりしますが、正常な動きなので心配いりません」とレントゲン技師から声をかけられて、おっかなびっくり……。ほどなくしてピーガガガガガウィーンなど機械音がけたたましく鳴り、検査が開始。最初は驚いたものの、一定のリズムを刻みだすと、なぜだか心地よくなってきて思わずウトウト。「きちんと撮影するために、なるべく頭部もからだも動かさないように」と言われていたので、睡魔と戦っているうちに検査が終了。着替えもないので、チェックアウトして一週間後の結果を待ちます。
一週間もたたないうちに、検査結果が到着。検査結果は、テキストによる「診断結果レポート」と「MRI画像」の2つ。レポートには、「脳萎縮」「脳梗塞」「白質病変」「脳腫瘍」など18の検査項目に対する所見が書かれており、素人には難しい用語も、リンクをタップすれば詳しい解説が見られるようになっていて、とても親切。また「MRI画像」は指で上下左右にスクロールすれば、撮影された自分の脳をいろいろな角度からくまなくチェックすることができておもしろい!
所見が見当たらない場合はそのまま検査終了。所見があった場合はドクターとの面談の予約をし、所見の説明後、検査をするか専門医を紹介してくれます。
脳ドックの受診は、すでに病気があるなら年齢問わず1年に1度(20代は5年に一度、3〜40代は2〜3年に1度)受けるのがおすすめだそう。しかし、強いストレスがあると、血の巡りが悪くなることで現れる「白質病変」が半年ででてくることも。
また女性は産後にホルモンバランスが崩れたときに脳出血を起こすリスクが高まるため、まず一度受けてみて現在の脳の状態を確認しておくと安心です。予防医学で病を早期発見。健やかで幸せな毎日が少しでも長く続くように、ぜひ一度ご体験を!
(文・坂井七緒美)
(※)出典元:「メディカルチェックスタジオ」にて「スマート脳ドック」の予約・受診者データ(2018年1月~4月末日)
この記事の監修
メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック 院長
医学博士
知久 正明(ちく・まさあき)
東京都出身、1994年日本大学医学部卒業、2000年日本大学医学部大学院修了
国立甲府病院、国立循環器病センター、日本大学医学部循環器内科、敬愛病院付属クリニック院長を経て、
2017年12月からMCS東京銀座クリニックを開業
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