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ブーツを履くのがツラい。リンパじゃなかった!? むくみの新事実と4つの対策

ブーツを履くのがツラい。リンパじゃなかった!? むくみの新事実と4つの対策

渡邊 康夫

Dクリニック東京ウェルネス院長

渡邊 康夫(わたなべ やすお)

症状
2人に1人は、つらいむくみに悩んでいる

ブーツが本番になるこの季節。朝はすんなり入ったブーツが夕方になるとファスナーが上まで上がらないとか、はいたはいいけど脱げないなんて経験、あるのでは!? また、夕方になると脚が重たくなる、疲れるなど、むくみに伴う症状に悩んでいる女性は約5割もいると言われています。

原因
むくみの原因は、実は、リンパではなく静脈

“むくみ”というと、リンパの滞り、と思っている人が多いはず。

リンパ菅には心臓のようなポンプ機能がないので、リンパ液が重力に伴って、脚に溜まってしまう、というのが定説でした。

ですが、実はリンパが原因でむくんでいる人は全体のごく一部。大半の人は、リンパではなく、“静脈の血流” の滞り。静脈とは全身から心臓に血液が帰ってくる血管のことで、その静脈から細胞の間に、血漿成分(水分)が漏れ出し、むくみとなっているのです。

同じ姿勢は、第二の心臓のふくらはぎを活動させない

では、なぜ静脈の血流が滞ってしまうのでしょうか。

それは、重力が大きく関係しています。

心臓から動脈に流れ、全身を巡った血液は、静脈を通して、二酸化炭素や老廃物を回収して、再び心臓へと戻っていきます。ところが、下半身は重力が影響し、心臓に血液を戻すためには大きな力が必要になります。そのサポート役を担っているのが、“ふくらはぎ”です。

歩くなど脚を動かすことで、ふくらはぎの筋肉が収縮することでポンプ的な働きをして、スムーズな静脈の流れを作っているわけです。

同じ姿勢で立ったまま、座ったままなどふくらはぎを動かさせないと、静脈の流れは滞り、むくみやすくなってしまうのです。

運動不足、肥満、加齢などはふくらはぎの筋力を低下させるので、むくみの原因になると言われています。

放っておくと…
自分のむくみをよく観察して病的要因がないかをチェック

“むくみ”というのは、症状を示す言葉なので、そこに病気が隠れていることがあります。

大半の方は心配のないむくみですが、念のため下記でひとつでもチェックが入った人は、内科で診てもらうことをおすすめします。

腎機能や循環器系、甲状腺系のトラブルが隠れているかもしれません。

□ 脚のむくみに、左右差がある

□ 以前はむくまなかったのに、最近急にむくむようになった

□ 手や脚以外がむくむ

また、脚の血管が網目状やくもの巣状に浮き出ている、ボコボコとうねったように血管が浮き出ている、皮膚の色が変色や、潰瘍(かいよう)ができている場合は、下肢静脈瘤の可能性があるので血管外科で診てもらうことをおすすめします。

対策

誰にでもすぐにできるむくみの予防策を紹介します。

対策1 暇があったら散歩でふくらはぎの筋力アップ!

40歳前後から脚の筋力は低下すると言われています。特に、女性は男性よりも筋力が少ないので要注意。

ちょっと時間があったら、散歩する習慣を。たまにジムで運動するよりもこまめに散歩するほうが、下半身の筋力アップには効果的。下半身を鍛えておくことがむくみ防止の第一歩なのです。

対策2 むくんだら、とにかく足首屈伸!

なんだか脚が重たないな、夕方になってむくんできたな、と思ったら、足首を曲げたり伸ばしたりしましょう。

足首はふくらはぎの筋肉と連動しているので、動かすだけでふくらはぎの筋ポンプを働かせることができます。

立っている場合は、爪先立ち⇔かかとつけを交互に。座り姿勢では、図のように足首屈伸をして。1時間ごと15回ずつとか決めてやるとむくみにくくなります。

対策2 むくんだら、とにかく足首屈伸!

対策3 水分量は関係なし。味が濃いものはNG

水分をたくさん摂るとむくむというのは、医学的根拠はありません。味が濃いもの=塩辛いものを多く摂ると、血液中の塩分濃度が上がり、血管外に水分を溜めこみやすくしてしまいます。むくみが気になる人は、薄味を意識しましょう。

対策4 ゴキブリ体操でむくみ解決!

重力の影響で手脚に溜まった水分を逃がす簡単エクササイズを紹介しましょう。

ひとつは「ゴキブリ体操」(下イラスト左)。

名前は少々ヘンですが、効果は抜群です。仰向けに寝て、手足を上に持ち上げて、力を抜いて、リズミカルにブラブラとさせます。むくみや重たい感じがする部分がスッキリするまで数分行うと効果的です。

もうひとつは、「逆自転車こぎ体操」(下イラスト右)です。

あお向けに寝て両脚を持ち上げ、自転車こぎの要領で脚を逆回転させます。

ただし、自分で解消しきれないと思ったら、ひとりで悩まずに医療機関に相談しましょう。投薬で症状を緩和できる場合もあります。

対策4 ゴキブリ体操でむくみ解決!

対策5 そのほかの足のむくみの解消方法

足のむくみは、ライフスタイルの改善である程度の解消が期待できます。以下のことに注意して健康的な毎日を過ごしましょう。

適度な運動で足の血流を促す

運動不足になると、足の血流が滞りがちになり、足のむくみの原因になります。エレベーターではなく階段を使うなど、生活の範囲内で適度に足の運動に努めましょう。

同じ姿勢で居続けない

同じ姿勢で居続けると、血流が悪くなり、足のむくみはもちろん肩こりなど全身の不調の原因になります。デスクワークの場合、1時間以上同じ姿勢になることをやめ、定期的に身体を動かすようにしましょう。

足を冷やさない

足のむくみには、足の冷えが大敵です。特に気をつけたいのが、夏のクーラーによる足の底冷えです。室内が寒いときは、カーディガンやひざ掛けなどをして、足の冷えを防止しましょう。また、暑いからといって冷たいものばかりを飲むのではなく、常温や温かい飲み物もとるようにしましょう。

カリウムの豊富な食べ物を食べる

ミネラルの一種であるカリウムは、むくみの原因になる体内の余分な水分を排出するはたらきがあります。カリウムを多く含むアボカドやピーナツなどの食べ物、またはサプリメントなどでカリウムを補給しましょう。

お風呂に入って体を温める

忙しい毎日ではついついシャワーで済ませてしまうかもしれませんが、お風呂にゆっくりと入れば、心身の疲れが取れて全身の血流を促し、足のむくみを解消しましょう。

渡邊 康夫

この記事の監修

Dクリニック東京ウェルネス院長

医師・医学博士

渡邊 康夫(わたなべ やすお)

2009年 日本大学医学部大学院修了
2009年 日本大学付属練馬光が丘病院
2011年 日本大学付属板橋病院
2012年 川口市立医療センター
2015年 東京臨海病院
2017年 敬愛病院・敬愛病院付属クリニック副院長
2019年 Dクリニック東京ウェルネス
2020年 Dクリニック東京ウェルネス院長

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