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コーヒー豆の香りを使い分けて、脳をリラックスor 活性化させよう!

鼻から入った嗅覚情報は、喜怒哀楽や快・不快を支配する大脳辺縁系に直接届きます。このように、脳ヘダイレクトな情報伝達ルートをとるのは、様々な感覚の中で嗅覚だけ。ですから、エッセンシャルオイル(精油)の香りで、気分が変化するのですね。ラベンダーの精油はリラックスのα波を多く出現させますし、レモンの精油は脳の活性(頭の回転を早くする)効果があります。

しかし、男性は精油を日常的に取り入れる習慣がない方も多いようで……。年齢と共に、仕事や家庭での重圧を感じている男性にも、香りで気分転換していただきたいのです! そこで、杏林大学医学部精神神経科学教室教授 古賀良彦(こが・よしひこ)先生がオススメする、コーヒーの香りを活用してみるのはいかがでしょう? 古賀先生が、脳波や脳機能画像を使って調べた結果、コーヒー豆の種類、つまり香りの違いによって、脳に対する働きが違うことがわかったのです。

実験に使用したコーヒー豆は、ブラジルサントス、グアテマラ、ブルーマウンテン、モカマタリ、マンデリン、ハワイコナの6種類。これらを中煎り、中挽きにして98℃で淹れたコーヒーの香りを、被験者10名に約6分間嗅いでもらいながら、その間に出現するα波を測定しました。すると、ブルーマウンテンとグアテマラにα波が多く出現。逆に、マンデリンやハワイコナにはα波の出現が少なかったのです。


次は、脳の活性効果の指標となる脳波成分“P300”を、コーヒー豆別に実験。すると、P300が多く出現したのはブラジルサントスとマンデリンでした。これらの香りには、頭の回転を早くし、情報処理のスピードアップにも効果があるとわかったのです。逆に、リラックス効果の高かったブルーマウンテンとグアテマラには、その効果が認められなかったとか。

このことから、オフィスで仕事の処理能力を高めたいときにはブラジルサントスとマンデリンの香りを堪能しつつ飲み、家でリラックスするときなどは、ブルーマウンテンやグアテマラを嗅覚と味覚で楽しむといいですね♪

また、古賀先生はウイスキーの香りと脳の働きの関係も調査したそうです。調べるに当たっては、PET(ポジトロン断層法。脳の血流や代謝を観察できる)を利用。実験に使用したのは、ウイスキー、エタノール(アルコール)、蒸留水の3つ。被験者は10名で、それぞれの香りを嗅いでもらい、そのときに血流量がどう変わるか、つまり、脳の血の巡りを調べたのです。

大脳辺縁系には、心地良さを感じる中枢のひとつである、中隔側坐核(ちゅうかくそくざかく)があります。そこの血流が増え、活動が活発になれば、気持ちよく、安らぎ感を得られている状態に。

結果は、蒸留水は無臭なので、血流量に変化なし。エタノールも変化なし。しかし、エタノールにモルト(大麦の麦芽)や樽などの香気成分が溶け込んだウイスキーは、明らかに中隔側坐核の血流量が増え、その部位の活動が活発に。つまり、ウイスキーは香りを嗅ぐだけで、快感を得やすくなることがわかったのです。

この話を聞いてから、私のデスクの上には常にウイスキーの小瓶が! 原稿が煮詰まり、ストレスMAXになったとき、瓶のふたを開けて、ウイスキーの香気をクンクンと嗅いでおります。すると、ふわ~んと気持ちよくなり、脳の緊張がとけるような感覚に。すると、いい文章がスラスラと思いつくみたいです。あ、仕事中は香りを嗅ぐだけで、飲んではおりませんので(苦笑)。

 

 

 

 

取材・文/美容ジャーナリスト 藤田麻弥

【プロフィール】
雑誌やWebにて、美容と健康に関する記事を執筆。化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンスのある情報を伝えるため、日本抗加齢医学会や日本香粧品学会を始め、多くの学会やセミナーを聴講。自身もアンチエイジングに関するセミナーの企画・コーディネートを務める。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研パブリッシング)がある。

【最近のハマりもの!】
ストレスが多いと、床についてもリラックスできなくて、寝つきが悪くなりがちですよね。そんなとき私は、お腹をヘコましたり緩めたりする動きをしています。この運動はドクターに伺ったのですが、お腹をヘコませると横隔膜が開くので、腹式呼吸をしているのと同じ状態になり、リラックスの副交感神経にスイッチ。お腹をペコポコ動かすだけで、張りつめていた交感神経が緩み、健やかな眠りへと誘われるのです。

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