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夏バテでわかる体質チェック! あなたにピッタリの薬膳レシピはコレ Part1

夏バテでわかる体質チェック! あなたにピッタリの薬膳レシピはコレ Part1

今夏、あれだけ暑かったのに、朝晩はかなり涼しくなってきましたね。東洋医学では、季節の変わり目に体調を崩しやすいといわれています。私も、何となく不調を感じる今日この頃……。

そんな時、NPO法人女性医療ネットワーク マンマチアー委員会(2012年12月4日公開の編集部体験レポート でもご紹介しています)が主催するセミナーにて、国際薬膳師の資格を有する 岡央知子(おかお・ともこ)さんのお話を聴講しました。夏バテが長引いたことによる秋の不調を、薬膳や生活習慣にて改善するレシピが、すごーくわかりやすかったのです! みなさんもぜひ参考になさってください。

 

NPO法人女性医療ネットワーク マンマチアー委員会(2012年12月4日公開の編集部体験レポート でもご紹介しています)が主催するセミナー

「そもそも薬膳とは、紀元前1700年頃の中国(商の時代)に始まりました。食材の知識が豊富な宮廷料理人、伊尹(いいん)が君主のためにつくった薬効のあるスープが評判になったそうです。彼が著した『湯液経(とうえきぎょう)』という本が、現在の中薬・漢方薬のルーツだといわれています。ちなみに漢方とは、日本で独自に発展した東洋医学のこと。古代中国医学が日本に伝わって、日本人の体質に合うよう、微妙に変化させたものなのです」(岡央さん)

岡央知子(おかお・ともこ)

 

薬膳には、病気を治療する食事や、病人につくる食事がありますが、セミナーにて岡央さんが教えてくださったのは“食養”のための薬膳。日々の食材でカラダに栄養を与え、バランスを整えながら健康に保つ食事なのです。ポイントは、季節やその人の体質によって、選ぶべき食材が異なること。

「東洋医学の概念である、『気(き)』『血(けつ)』『津液(しんえき)』という言葉を、よくお聞きになるかと思います。津液は、漢方では『水(すい)』と呼ばれていますね。『気』はカラダのエネルギー。代謝・成長・抵抗力・体温保持・内臓位置のキープなどを司ります。『血』は血液・栄養や水分をカラダに巡らせる役割が。また、精神活動も司ります。『津液』は血液以外の水分。西洋医学でいうと、リンパ液や細胞の中の水分ですね。そして、体内をうるおす役割があります。

『気』・『血』・『津液』は、“十分”で“滞りなく巡る”ことが大切! 『気』が不足している気虚(ききょ)は、エネルギー不足でやる気が出なかったり。『気』が滞る気滞(きたい)は、イライラしやすい状態に。

『血』が不足する血虚(けっきょ)は、貧血になったり不眠になる場合も。『血』が滞る血瘀(けつお)は、血行不良による肩コリなどの症状が。また、月経時の経血が塊となって出やすい人も、血瘀(けつお)タイプだといえるでしょう。

津液不足だと、肌や髪、眼が乾いたり、便秘傾向に。津液が滞る痰飲(たんいん)・痰湿(たんしつ)は、むくみやすくて冷え性になりがち。このような症状を、体質に合った食材を摂ることで改善していくのが薬膳なのです」(岡央さん)

でも「薬膳師の方に診てもらわなければ、自分の体質ってわからない……」と、心配になった方もいらっしゃることでしょう。そこで岡央さん直伝! 夏バテ症状で体質を見分ける方法があるのです!! 下のチェックリストで試してみてくださいね。

〈夏バテでわかる体質チェック〉
この夏、あなたにはどんな症状がありましたか? (A)・(B)・(C)ごとに書かれている5つの項目で、当てはまるものをチェックしてください。

(A
□ なんだかイライラした
□ 頭がボーッとしたり、クラクラした
□ のどが渇いて、冷たいものをよく飲んだ
□ 眠れなくて途中で目覚めることが多かった
□ カラダが火照り、熱がこもっている感じがした

(B
□ 手足がよくむくんだ
□ カラダがだるく、やる気がでなかった
□ トイレの回数が少なかった
□ 時々、下痢をした
□ 頭が重いと感じた

(C
□ 疲れやすかった
□ 食欲が出なかった
□ 階段を上がると息が切れた
□ 暑いのが苦手だけど、クーラーによる冷えも辛かった
□ 夏痩せした(または体脂肪が増えた)

 

いかがでした? チェックがいちばん多かったのが、あなたの体質だといえるでしょう。

(A)が多かった人は ⇒ 夏枯れタイプ
血虚・陰虚タイプ
●『血』『津液』など水分が少ない体質
●熱がこもって火照りやすい
●乾燥しやすい

生活での注意
●リラックスを心がけ、時間に余裕を持つ。寝不足に注意
●パソコン作業で根を詰め過ぎない

オススメの食材
●『血』を補う → ニンジン、ホウレン草、イカ、タコ、ブドウ、落花生など
●うるおい(陰)を補う → 豚肉、乳製品、ゴマ、松の実、白きくらげ、牡蠣、ホタテ、クコの実、卵など

 

(B)が多かった人は ⇒ 夏むくみタイプ
痰湿(水毒)タイプ
●水分代謝(カラダの水はけ)が悪いタイプ
●むくみ、下半身の冷えがひどい
●カラダがだるく、重い ※特に湿気、蒸し暑さに弱い

生活の注意
●冷たいものを摂り過ぎない
●こまめに動く、できるだけ歩く

オススメの食材
●水分代謝を促す →トウモロコシ、ハトムギ、大豆、冬瓜など
●『気』の巡りを促す → タマネギ、らっきょう、えんどう豆、柑橘類など
●薬味に使う香味野菜もオススメ

 

(C)が多かった人は ⇒ 夏やつれタイプ
気虚タイプ
●『気』が不足した虚弱なタイプ。スタミナがなく疲れやすい
●免疫力が低く、風邪をひきやすい

生活の注意
●食事制限による無理なダイエットはしない
●冷えに注意。軽い有酸素運動がオススメ

オススメの食材
●『気』を補う → 鶏肉、牛肉、山芋、ジャガイモ、干しシイタケ、キャベツ、カボチャ、イワシ、カツオなど
●カラダを温める → ニラ、サケ、クルミ、エビなど

私の体質は、夏やつれタイプだったので、早速、軽い有酸素運動であるウォーキングをし始めました。すると、少しスタミナがついてきた感じに! 次回は、体質別のオススメ食材を使った薬膳レシピをご紹介します。すごく美味しいので、お楽しみに♪

 

美容ジャーナリスト 藤田麻弥取材・文/美容ジャーナリスト 藤田麻弥

【プロフィール】
雑誌やWebにて、美容と健康に関する記事を執筆。化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンスのある情報を伝えるため、日本抗加齢医学会や日本香粧品学会を始め、多くの学会やセミナーを聴講。自身もアンチエイジングに関するセミナーの企画・コーディネートを務める。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研パブリッシング)がある。

【最近のハマリもの】
出張で品川駅から新幹線をよく利用します。最近、車中で食べるお弁当は、ぼそぼそしない美味しい玄米が売りの『LIVE HAYAMA』 で調達。玄米のロウ層だけを取り除いているので、玄米の栄養成分は残しつつ、白米みたいに食べやすくて美味しいのです。お店は、品川駅 高輪口にあるWing高輪店EASTの地下1階(営業時間はAM10:00~)。葉山野菜を使った料理のイートインもできます。

 

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