- 投稿日:2022/06/15
- 更新日:2022/09/06
男性型脱毛症「AGA」の治療には、主に「プロペシア錠」と「ザガーロカプセル」の2種類の内服薬が用いられます。ここでは「プロペシア錠」の特徴や効果、副作用などについてご説明します。
目次
- プロペシア錠(フィナステリド)の飲み方と飲む時間
- プロペシア錠(フィナステリド)の副作用
- プロペシアの初期脱毛とは?期間はいつまで?
- プロペシアの服用で初期脱毛が起こるメカニズム
- ヘアサイクルとは
- プロペシア服用で初期脱毛が起こる理由
- 初期脱毛がない場合も
- 初期脱毛が起きた時の対策
- 初期脱毛がおさまらない場合は
- プロペシアの副作用によるうつ症状について
- プロペシアでうつ症状になるメカニズム
- プロペシアの副作用による肝機能への影響について
- プロペシアで肝臓に負担がかかるメカニズム
- もともと肝臓が弱いタイプや高齢者は注意が必要
- プロペシア服用で副作用症状が出たら?
- プロペシア錠(フィナステリド)を服用できない人
- ポストフィナステリド症候群について
プロペシア錠(フィナステリド)とは
プロペシア錠は、フィナステリドという成分を含むAGA治療薬です。まずは、プロペシア錠がどのようなAGA治療薬なのかをご説明します。
プロペシア錠(フィナステリド)は最もスタンダードなAGA治療薬
プロペシア錠は、2005年に厚生労働省から認可されたAGA治療薬です。医師が処方する1日1錠内服のAGA治療薬として、多くの薄毛に悩む男性から支持されています。また、プロペシア錠は約60ヶ国以上で承認されており、最もスタンダードなAGA治療薬と言えます。
前立腺肥大症の治療薬として誕生
プロペシア錠の主成分である「フィナステリド」は、もともと前立腺肥大症や前立腺がんの治療薬として開発されました。フィナステリドを投与された患者に、抜け毛の減少や増毛などの作用が現れたため、男性型脱毛症(AGA)治療薬としての治験が進められたのです。結果、AGA治療に効果が期待できるとして、前立腺肥大症や前立腺がんの治療薬よりも、フィナステリド含有量を減らした「プロペシア錠」が、AGA治療薬として承認されるようになりました。
効果・効能・作用・期間
次に、プロペシア錠の効果・効能・作用・期間などについてご説明します。
プロペシア錠(フィナステリド)の効果・効能
AGAは、頭頂部や生え際のM字部分などの毛髪から薄くなっていく脱毛症です。男性ホルモン「テストステロン」が、悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」に変換され、毛母細胞の働きを抑制することで発症します。このジヒドロテストステロンは、テストステロンに「5αリダクターゼ」と呼ばれる還元酵素が作用することで生じます。プロペシア錠は、この「5αリダクターゼ」の働きを抑えることで、ジヒドロテストステロンの生成を抑制し、薄毛や抜け毛を改善するのです。
プロペシア錠(フィナステリド)が作用するタイプ
5αリダクターゼには、Ⅰ型とⅡ型の2種類があります。このうち、プロペシア錠が作用するのは、頭部に多く見られるⅡ型のみです。Ⅰ型の5αリダクターゼには効かないと考えられています。そのため、Ⅱ型の5αリダクターゼが多く存在している方には、プロペシア錠が有効と考えられますが、Ⅰ型の5αリダクターゼが多い方には、効果が期待できない場合があります。
プロペシア錠(フィナステリド)が作用する期間
プロペシア錠は服用を始めてから、3ヶ月から半年ほどで効果を感じられる方が多いです。他のAGA治療薬と比べて、効果を早く実感できることが、プロペシア錠の特徴でもあります。
プロペシア錠の主成分
プロペシア錠の主成分は、フィナステリドです。もともと、前立腺肥大症や前立腺がんの治療薬として使用されていました。フィナステリドは、一般名としても浸透しているため、プロペシア錠のことを、フィナステリドと呼ぶ場合もあります。また、プロペシア錠のジェネリック医薬品がいくつか発売されていますが、それらのジェネリック医薬品の名称も「フィナステリド」です。そのため「フィナステリド」と言われる際には、プロペシア錠のことか、プロペシア錠のジェネリック医薬品のことを指していると考えれば良いでしょう。
当院の処方・価格
アドバンスト発毛治療 | 初診(税込) | 2回目以降(税込) |
---|---|---|
初診費:5,500円 検査費:5,500円 合計:11,000円 |
再診費:5,500円 お薬代:11,000~29,700円 合計:16,500円~35,200円 |
|
単剤処方治療 | 初診(税込) | 2回目以降(税込) |
初診費:5,500円 お薬代:6,600~10,450円 (1ヶ月分) 合計:12,100~15,950円 |
再診費:5,500円 お薬代:18,700~30,250円 (3ヶ月分) 合計:24,200円~35,750円 |
当院の診察代は上記の通りです。
積極的な発毛を目的とする「アドバンスト発毛治療」では、プロペシア錠を含む内服薬や、ミノキシジルなどの外用薬を併用して、発毛治療を行います。また、AGA進行を抑制する「単剤処方治療」では、患者様に適した内服薬を主に処方します。プロペシア錠は、1箱に28錠入っており、価格は7,700円(税込)です。
補足説明
AGA治療薬には、専門クリニックで処方される治療薬以外にも、市販で購入できる様々な治療薬があります。しかし、通販(特に個人輸入)などで購入すると、値段は抑えられますが、偽物を購入してしまう可能性があります。偽物の治療薬を服用してしまった場合、期待していた効果が得られないだけでなく、思いがけない副作用が生じる危険性があります。AGA治療を安全に行なっていくためには、信頼できるクリニックを受診し、適した治療薬を処方してもらいましょう。AGA治療は、適切な治療薬を正しく服用することが重要です。
他薬品との違い
プロペシア錠と他のAGA治療薬の違いをご説明します。
ザガーロカプセル(デュタステリド)との比較
プロペシア錠と同様、5αリダクターゼの働きを抑えるのがザガーロカプセルです。プロペシア錠とザガーロカプセルの違いは主に2つあります。ひとつめは、プロペシア錠がⅡ型の5αリダクターゼに作用するのに対し、ザガーロカプセルは5αリダクターゼⅠ型・Ⅱ型の両方に作用する点です。そのため、Ⅰ型の5αリダクターゼが多く存在する患者様には、ザガーロカプセルの服用が効果的だと言えます。ふたつめは、プロペシア錠よりもザガーロカプセルのほうが、効果の持続期間が長い点です。プロペシア錠の半減期(血液中の有効成分濃度が半分になる期間)は、服用からおよそ6〜8時間後ですが、ザガーロカプセルの半減期はおよそ2週間後です。そのため、ザガーロカプセルのほうが有効成分が長く血液中にとどまり、高い効果が期待できると言えます。ただし、ザガーロカプセルは効果の高さに比例して、プロペシア錠よりも副作用の可能性が高まるため、必ずしもザガーロカプセルの服用が良いとは限りません。どちらの治療薬が適しているかは、患者様一人ひとり異なるため、医師による診断が必要です。
ミノキシジルとの比較
ミノキシジルは、AGA治療に用いられる外用薬です。塗り薬のため、プロペシア錠などの内服薬と併用することができます。もちろん、プロペシア錠などの内服薬だけで十分な効果が期待できますが、より積極的な発毛効果を得たい場合には、ミノキシジルを同時に使用するのがおすすめです。プロペシア錠が薄毛の進行を抑え、ミノキシジルが発毛を促進するため、両方使用することでより高いAGA治療効果が期待できます。
プロペシア錠(フィナステリド)のジェネリック
プロペシア錠には、ジェネリック医薬品があり、「ファイザー」「サワイ」「トーワ」など、各製薬会社から「フィナステリド」という名称で発売されています。また、インドの製薬会社からは、「フィンペシア」と呼ばれるプロペシア錠のジェネリック医薬品が発売されています。こちらは日本では未承認のため、通販で購入する必要があります。フィンペシアは、プロペシア錠などに比べ価格は安いですが、偽物も多く出回っているため、費用を抑えるためだとしても、個人輸入などで購入するのはおすすめできません。
経過・症例写真
34歳 MO型 薄毛歴:5年
職業:会社員
Before ▶︎▶︎▶︎ After
【治療内容】アドバンスト発毛治療
【治療価格】35,200円(税込)
【副作用】この治療により起こる可能性がある副作用:頭皮のかゆみ・肝機能障害・リビドー減退など。
42歳 MO型 薄毛歴:1年
職業:自営
Before ▶︎▶︎▶︎ After
【治療内容】アドバンスト発毛治療
【治療価格】35,200円(税込)
【副作用】この治療により起こる可能性がある副作用:頭皮のかゆみ・肝機能障害・リビドー減退など
当クリニックでプロペシアを使用された患者様の症例です。
積極的な発毛治療「アドバンスト発毛治療」により、初診時よりも毛髪が増えていることが確認できます。
当クリニックでは、カウンセリングごとに写真を撮影し、治療の経過や効果などを確認させていただきます。
患者様のご希望や毛髪の状態などを考慮し、その都度適した治療方法のご提案をさせていただきますので、高い発毛効果が期待できます。
服用方法と注意点・副作用
プロペシア錠を服用する際の注意点や副作用についてご説明します。
プロペシア錠(フィナステリド)の飲み方と飲む時間
プロペシア錠は、1錠で24時間効果が持続すると言われています。そのため、1日1錠の服用になりますが、服用する時間を決めておく必要があります。例えば、プロペシア錠を朝服用し、翌日の夜に服用すると、24時間以上空いてしまうため、プロペシア錠の効果が切れる時間ができてしまいます。そのため、毎日朝食後に服用するなど、飲むタイミングを決めておくことが重要です。また、夕食時に服用しても良いですが、アルコールと同時に摂取してしまうと、肝臓への負担が大きくなるため、できれば夜は避けたほうが良いでしょう。
プロペシア錠(フィナステリド)の副作用
プロペシアは、AGA治療薬として高い知名度があるだけでなく、臨床試験によって育毛効果や安全性も確認されている医療用医薬品です。
しかし、プロペシアを服用すると体に副作用があらわれる可能性があります。
発症率は非常に低いですが、万が一のことを考えてあらかじめ把握しておくと良いでしょう。
プロペシア錠の添付文書に記載されている副作用などは下記のとおりです。
・肝機能障害
・性欲減退
・勃起機能障害
・精力減退
・初期脱毛
・頻尿
・眠気
・下痢
・頭痛
・胃の不快感
代表的な副作用は「肝機能障害」です。
また、わずかながら「抑うつや眠気・倦怠感」といった全身にあらわれる症状も見られるようです。
これ以外に勃起不全・性欲減退・男性機能障害・勃起機能低下など性機能に関する症状、かゆみやむくみ・発疹など皮膚にあらわれる症状、ごく稀に心臓や前立腺に影響が出る症状もあり、服用にあたって不安を感じる方もいらっしゃるようです。
しかし、AGAクリニックで処方されている治療薬は国で認められた医療用医薬品です。基本的にはこれらの副作用が生じる可能性は少ないです。
また、専門の医師に処方してもらうことで、副作用が生じるリスクをできるだけ抑えることが期待できます。
たとえ副作用が出たとしても担当医師に相談することができますし、副作用に合わせてED治療薬などの処方を相談できます。
これに対して個人輸入代理業者から購入したAGA治療薬には、プロペシアに含まれる 「フィナステリド」の量が多い場合があるようです。
副作用を起こす可能性だけでなく、下手をすれば命の危険性もあるため注意する必要があります。
プロペシアの初期脱毛とは?期間はいつまで?

プロペシアの服用を始めてすぐの時に、一時的に抜け毛が増えることがありAGA治療を始めたばかりの人は不安になってしまうかもしれません。これは「初期脱毛」という治療開始初期に現れる特徴の1つで、乱れていたヘアサイクルがリセットされつつあることを意味するため、むしろ良い傾向です。
プロペシアは、服用開始から6か月程度で効果を感じるとされています。つまり、正常なヘアサイクルに戻るまでには最低でも6か月かかるということなので、初期脱毛はその過程にすぎません。
ただ初期脱毛の状態には個人差があり、いつまでどのくらいの量抜けるのかは一概に言うことは難しいです。かなり抜け毛が増えたと感じる人もいれば、人によっては全く初期脱毛がないという場合もあります。
一般的には、プロペシア服用後1週間後から3ヵ月くらいで初期脱毛が収まる傾向にあります。あまりに長期間抜け毛が増えて不安な場合は、医師に相談しましょう。
プロペシアの服用で初期脱毛が起こるメカニズム

プロペシアの初期脱毛について知るにはまず、ヘアサイクルのしくみについて知っておく必要があるので、詳しく解説します。
ヘアサイクルとは
そもそも髪の毛は永久に生え続けているわけではなく、一定の年数が経つと自然と抜け落ちる仕組みなのです。髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの期間を「ヘアサイクル」と呼び、以下の3つの期間を繰り返すことで髪が生え変わっていきます。
・成長期(2年から6年)
・退行期(2週間)
・休止期(3ヵ月から4ヵ月)
通常、成長期に髪の毛は太く強く育ちます。髪の毛を作る毛母細胞が活発に働き、新しい髪の毛を作ってどんどん伸びていきます。
髪の毛が成長しきると毛乳頭の活動する力は弱まり、髪の毛が伸びなくなる状態が2週間ほど続き、退行期と呼ばれる時期に入ります。休止期は数ヵ月続き、この間に毛球の活動は休止され髪の毛が抜けやすくなります。
髪のサイクルは1本ずつ異なるので、一度にまとめて抜けるようなことはありません。
ただ、休止期に入った髪の毛は抜けやすい状態なのでブラッシングやシャンプーなど日常的な動作で脱毛していきます。個人差はありますが85%が成長期、1%が退行期、14%が休止期の割合だとされているようです。
プロペシア服用で初期脱毛が起こる理由
先ほどヘアサイクルは数年かけて1周すると解説しましたがAGAを発症すると、このサイクルが乱れてしまいます。それはAGAの原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)が髪を作る細胞に作用して、成長期の期間を短くしてしまうからです。
十分に成長できないまま退行期に入って抜けていくので、細く弱い髪の毛になってしまうのです。この状態が続けば、健康な髪の毛を作る力が衰えてやがて生えなくなることもあります。
プロペシアはDHTを阻害する働きがあるので、毛穴の奥では新しい健康な毛髪が作れるようになります。この新たに作られた髪の毛が育っていくと、表面にある弱った毛が押し出されるのです。
これが初期脱毛の仕組みで、プロペシア服用後に抜け毛が増えることはヘアサイクルが正常にもどりつつある証しとも言えるでしょう。
初期脱毛が起こると、1日200本から300本ほど髪の毛が抜けることもありますが次第に収まり新しい髪の毛が表面に現れ始めます。
初期脱毛がない場合も

プロペシアを服用で、全く初期脱毛がない人もいます。800人以上のAGA患者を対象にした統計でも、初期脱毛が見られたケースはそれほど多くなく「プロペシアを飲む=必ず初期脱毛が起こる」というわけではありません。
AGAのごく初期にプロペシアの投与を開始した人の中には、初期脱毛が起きなかったという人もいるので、「自分はプロペシアを飲んでも初期脱毛が起こらないから治療ができていないのでは?」と不安を覚えなくても大丈夫です。
特に髪の毛が短い人は抜け毛が目立ちにくいので初期脱毛が起こっていても気が付かないというケースもあります。
初期脱毛が起きた時の対策
初期脱毛の兆候が見られたとき、抜け毛が増えて髪の毛が薄く見えるのではないかと不安に感じる人も多いのではないでしょうか。初期脱毛は一般的に数週間から数ヵ月で終わるとされていますが、その期間周りの目が気になることもあるかもしれません。そのようなストレスで薄毛が悪化してしまわないように、是非以下のような方法で対策してみてください。
グッズを使っておしゃれに薄毛をカバーする
・帽子
・ウイッグ
・ヘアアクセサリー
など手軽に手に入るグッズも重宝します。帽子はファッションの一部として日常的に利用する人も多いですし、紫外線対策もできるので髪や頭皮にとってもメリットがあります。 ウイッグも最近は自然なものが低価格で手に入るので、着用する人も増えています。 ウイッグは全頭用と部分用があり希望に応じたタイプが選べます。医療用ウイッグは素材が頭皮にやさしく、より自然な仕上がりになるものが多いので人気があります。ターバンやヘアバンドなどのヘアアクセサリーを使うのも気軽でおススメです。
髪型を変える
思い切って短いヘアスタイルにすると薄毛が目立ちにくくなる場合もあります。パーマをかけるとボリュームアップしたように見えます。薄毛カバーが得意な美容師さんもたくさんいるので、目立たないような髪型にしたいと相談してみるのも有効な手段でしょう。
初期脱毛がおさまらない場合は

プロペシアを飲み始めてから3ヵ月以上抜け毛が増えた状態が続いた場合、初期脱毛ではない可能性が考えられます。他の脱毛症を併発しているかもしれないので、早めに病院へいきましょう。
プロペシアの副作用によるうつ症状について
プロペシアの副作用のなかに「抑うつ症状」があります。
抑うつ症状とは、2週間以上うつ症状が続くことを指します。
プロペシアの添付文書には「抑うつ症状」と記載されていますが、詳しい症状までは書かれていません。
しかし、ごくわずかではありますが実際プロペシアを服用している方の中からは、
性格が変化したという声もあがっているようです。
例えば、

- ・怒りっぽくなる
- ・攻撃的になる
- ・重度のうつ症状になる
といった症状です。
この副作用に関して科学的根拠はなく、プロペシアが原因とは言い切れません。
ただし、服用して間もなく性格の変化が見られたケースもあり、まったく因果関係がないとも言えない状況です。
プロペシアを飲みはじめてから、不安感やだるさ・やる気がなくなる等の症状も
起こり得ることを把握しておいてください。
少しでも違和感があれば「抑うつ症状」の可能性があるので、早めに対策をとることをおすすめします。
プロペシアでうつ症状になるメカニズム
プロペシアの服用でうつ症状になるメカニズムは、今現在まだ解明されていません。
原因ははっきりしていませんが、プロペシアの主成分である「フィナステリド」の影響によるものではないかといわれています。
AGA(男性型脱毛症)の原因のひとつであるDHTを抑える働きによって、ホルモンバランスが乱れて
うつ症状を引き起こすという考え方です。
また、フィナステリドにはうつ病を抑える物質「神経活性ステロイド」を抑制させる働きがあります。
発症率がわずかという事実もあり想像の域を出ませんが、人の思考を前向きにする物質を減少させてしまうため、
うつ症状を引き起こしているのではないかといわれています。
プロペシアの副作用による肝機能への影響について
もう一つプロペシアの副作用症状で知られるのが「肝機能障害」です。
きちんと服用すれば血液を通して有効成分が頭部まで運ばれますが、飲み続けることによって
肝臓に負担が出てしまう方もいらっしゃるようです。
肝臓は、代謝・解毒・胆汁の生成や分泌を行う重要な臓器です。
では、具体的に肝機能にどのような影響が出るのかを見ていきましょう。
プロペシアで肝臓に負担がかかるメカニズム
プロペシアの臨床試験において肝機能障害は認められていません。
ただし、服用することによってALT(GPT)値は上昇します。
ALTとは「アラミンアミノトランスフェラーゼ」と呼ばれる細胞内で作られる酵素のことです。
ALTのほとんどが肝細胞に存在し、アミノ酸やエネルギーが体内で代謝されるときに重要な働きをします。
肝細胞がウイルスの侵入や過度なアルコール摂取によって障害を受けてしまうと、
ALTが血液中に流れ出て異常を起こしてしまいます。

ALTの数値が31IU/L以下なら肝細胞に問題はありませんが、31IU/L以上になってしまうと
肝細胞に障害を受けている状態と判断されるのが通常です。
ALT値が上昇するということは、肝細胞が障害を受けている可能性もあるということです。
自覚症状がなくても、放っておくと悪化し黄疸や腹水など命に関わる状態にもなり得ます。
肝機能障害は血液検査しなければ見つかりにくい症状ですから、プロペシアを服用している方は、
定期的に血液検査することをおすすめします。
もともと肝臓が弱いタイプや高齢者は注意が必要
健康な人がプロペシアを服用しても、肝機能障害になる可能性は極めて低いといえます。
しかし、もともと肝臓が弱い方や高齢者は注意が必要です。
肝臓の「解毒」がうまくいかず、血液中の薬の濃度が高くなる傾向にあります。
健康な人と同じ量のプロペシアを飲んでいても、薬の成分が排出されずに蓄積して副作用が出やすくなってしまうのです。
もともと肝臓が弱い方や高齢者、腎臓が悪い方や持病を持っている方は、必ず医師の診察を受けてから服用するようにしましょう。
プロペシア服用で副作用症状が出たら?
プロペシアを服用して、副作用の症状が出たらみなさんはどうしますか?
恐らく自己判断で服用を中止するのではないでしょうか。
しかし、それは間違いです。
原則として、プロペシアを処方してもらった病院に出向いて医師に相談するようにしてください。
自覚症状も軽度で身体的に負担が少ないからと、医師に相談せず飲み続けることはおすすめしません。
少しでも体に異常を感じたら、症状を伝えてアドバイスを受けるようにしましょう。
担当医師となんでも相談できる関係を築くことは非常に大切です。
万が一というときに、あなたを救ってくれるパートナーになってくれます。
プロペシア錠(フィナステリド)を服用できない人
プロペシア錠を服用できない方は以下の通りです。
・未成年
女性がプロペシア錠を服用すること・触れることは厳禁です。特に、妊婦が錠剤に触れると、皮膚から成分が吸収され、男性胎児の生殖器官等に影響を及ぼす可能性があるとされています。子作りの時期や、妊娠中の女性との生活においては注意が必要です。
ポストフィナステリド症候群について
ポストフィナステリド症候群は、プロペシア錠(フィナステリド)の服用をやめても、副作用が続く状態のことです。現在、はっきりとした原因はわかっておらず、効果的な対処法も明らかになっていません。Dクリニックグループでは、できるだけポストフィナステリド症候群が生じないよう、処方前にしっかりとカウンセリングを行なっております。ポストフィナステリド症候群に関して心配な点がある場合には、当院までご相談ください。
よくある質問
最後に、プロペシア錠のよくある質問についてご説明します。
ANSWER
プロペシア錠服用中は献血ができません。プロペシア錠の主成分「フィナステリド」が血液中に含まれていると、特定の献血者に悪影響を及ぼす可能性があるからです。そのため、献血をする場合には、1ヶ月前からプロペシア錠の服用を中止する必要があります。
ANSWER
プロペシア錠を服用中に子作りをしても問題ありません。プロペシア錠は妊婦が触ることは厳禁ですが、服用中に精液や精子に問題が生じることはないため、子作りしていても問題なく服用いただけます。どうしても気になる場合には、子作りの1ヶ月前からプロペシア錠の服用を中止しましょう。1ヶ月程度でプロペシア錠の成分が体内から抜けます。
ANSWER
プロペシア錠には、耐性が確認されていません。そのため、服用を続けることによって薬の効き目が弱くなることはありません。
プロペシアについて、ご理解いただけましたでしょうか?効果・効能はもちろん、副作用についても正しい知識を持っておくことが大切です。
はじめてのAGA治療では分からないことも多く、不安な気持ちになってしまいがちです。
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【サイト監修】
安田 吉宏
Dクリニック東京 院長/医学博士/
日本専門医機構認定形成外科領域専門医
北里大学医学部形成外科、同大学救命救急センター助教、東京大学医学部客員研究員を経て現在に至る。
さまざまな頭皮疾患に対する最新治療を常に探究し、丁寧で分かりやすい診療で患者様から信頼されている。