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薄毛に直面したら、決断が必要です

薄毛に直面したら、決断が必要です

藤村 岳

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藤村 岳

男性には薄毛に関して、決断すべきときがやってきます。

これは拙著『一流の男はなぜ爪を手入れするのか?』(宝島社)の中でも述べていることなのですが、脱毛による薄毛に直面したときに、「治療をする」のか、それとも「治療せず受け入れる」のかを決めるべきときが訪れます。

もし、潔く薄毛とつき合うという選択をした場合、気をつけるべきは髪型です。ムダに残っている髪を長くして分け目を無理矢理作ったり、某大統領候補者のように不自然なスタイルにしたりすることなく、すっぱり切ってしまうのが得策。

短髪やスキンヘッドは男っぽさを強調し、貫禄さえ漂わすことも可能です。たとえばヒゲと組み合わせることで、お洒落な雰囲気を演出することもできます。これは男性として生まれた特権、と言い換えてもいいのかもしれません。頭髪が人生のすべてではないので、こんな風な割り切りも格好いい男性の姿といえるのです。

新薬も登場し、治療がますます盛んに

 

新薬も登場し、治療がますます盛んに

さて、一方で治療を選んだ場合。幸いなことに、今は薄毛を治療できる時代になっています。早く始めれば始めるほど、その効果は高く、かなりの確率で発毛が期待できます。なので、治療をするという選択をしたならば、クリニックにかかるわけです。

 

残念なことに世の中には、怪しいメソッドや民間療法が多く存在します。ワカメを食べたって髪は増えませんし、ブラシで頭皮を叩いたら傷つけてしまうだけ。コンプレックスにつけ込んで、意味のないサプリメントを購入させるなんて不届きな輩も悲しいけれど、いるんです。

 

そんな人たちに捕まらないようにするには「正しい知識と適切なアドバイスをしてくれる専門のドクターを持つこと」だと、ボクは思っています。そこで、頼りになるのが、AGA(男性型脱毛症)のクリニック。

新薬も登場し、治療がますます盛んに

では、治療はどんなことをするのかというと、主に薬の内服と外用薬などを用いた処置です。早く確実に治療したいなら併用するのが望ましいと思いますが、まず効果を出したいなら内服でしょうか。薬も主に2つあり、フィナステリドとミノキシジルが一般的で、後者のミノキシジルは内服・外用共に使われます。ここでは、フィナステリドに注目してみましょう。

 

簡単に説明しますと、男性ホルモンであるテストステロンは、毛根を萎縮させるジヒドロテストステロン(DHT)というものに変換され、このDHTが毛髪の成長期の短縮を引き起こします。それで脱毛が起こるという仕組み。そこに関わってくるのが、“5αリダクターゼ”というもので、これに作用することでDHTの産生を阻害するのが、フィナステリドです。

 

さらに込み入りますが、5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、従来のフィナステリドはⅡ型に作用するもの。しかし、2016年内にはⅠ型、Ⅱ型ともに作用をする新薬の“デュタステリド”が国内で発売予定。フィナステリドがあまり効かなかった人には朗報でしょう。

養うべきは、信頼できるドクターを見極める目

養うべきは、信頼できるドクターを見極める目

とはいえ、薬ですから副作用がないわけではありません。性欲減退などが報告されていたり、血圧の薬を飲んでいる場合の飲み合わせの問題があったりと、すべてよしというわけにもいきません。また、妊活中の男性も避ける方がよいといわれています。

 

だからこそ、専門のドクターが必要なのです。インターネットで海外から日本で未認可の薬まで買えてしまう時代。生半可な知識で買い求め、薬害があったらどうしますか? まず、その薬は信頼できる本物ですか?

 

バイアグラのときも問題になりましたが、コンプレックスにつけ込む人々は「何かあっても明るみに出さないであろう」という思惑から、常識では考えられないようなひどいことを平気で行ないます。自分の身を守るのは、自分だけ。そして、薄毛の治療もそのひとつ。信頼できるドクターに相談をして、治療方針を決め、納得して行なうということが何よりも重要なのです。

藤村 岳

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