[公開日]
2020/12/21
[最終更新日]
2021/10/13

薄毛に効く薬とは?毛髪研究の専門家・小山先生が解説

目次

目次

0:33 薄毛に効く薬
0:51 効果があるのは「ミノキシジル」
1:04 飲み薬(フィナステリド・デュタステリド)
1:12 薄毛の進行を遅らせる薬がある
1:24 塗り薬(ミノキシジル)=髪が生えてくる
1:30 飲み薬(フィナステリド・デュタステリド)=髪の減少を遅らせる
1:35 すぐに効果がほしい時は塗り薬(ミノキシジル)
1:43 予防や現状維持は飲み薬(フィナステリド・デュタステリド)
2:23 飲み薬(フィナステリド・デュタステリド)は病院でしか手に入らない
2:34 塗り薬(ミノキシジル)は薬局でも買える
3:03 ミノキシジルは国産も外国産も同じ効果
3:22 国産はもしもの時に相談しやすい
3:47 ミノキシジルに怖い副作用はない
4:08 性欲減退することがまれにある
4:37 薬の耐性がつくことはない
5:56 使用をはじめたら継続が大切

はじめに

薄毛の悩みは、男女の別なく大きいものです。しかし薄毛に悩む人の救世主として、薄毛に効く治療薬が開発され、多くの人が治療を行っています。

薄毛に効く薬にはどんなものがあるのか。どんな効き目や副作用があるのか。耐性の有無などを解説します。

薄毛に効く薬は「育毛剤」ではなく「発毛剤」!

薄毛に効く薬は育毛剤ではなく発毛剤!

近くのドラッグストアに行くと、たくさんの種類の育毛剤が棚に並んでいます。そのような光景から、薄毛に効く薬と聞くと、「育毛剤」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。それは違います。

育毛剤は「薬」ではありません。薬機法(旧薬事法)では、育毛剤は「医薬部外品」となります。いま生えている髪の毛の健やかな成長を促す“栄養剤”のようなものです。

それに対して、医学的に薄毛を改善する効果が証明されているものを、育毛剤に対して「発毛剤」と呼びます。発毛剤は、薬機法においては疾患や症状を治療・改善する「医薬品」に分類されます。

薄毛に効く薬には2つの種類がある

薄毛に効く薬には塗薬と飲み薬がある

薄毛に効く薬には、いくつかの種類があります。とはいえそれほど選択肢があるわけではなく、大きく分けて2種類の薄毛に効く薬があります。

【薄毛に効く薬(1)塗り薬:ミノキシジル】

もっとも有名な薄毛に効く薬は「ミノキシジル」といわれる外用薬(塗り薬)です。

ミノキシジルはいわゆる医薬品成分で、さまざまな製薬メーカーがミノキシジル製剤の外用薬を販売しています。

ミノキシジルは、もともと高血圧の治療薬として米国で開発、販売されていた内服薬です。その副作用として多毛(体毛が濃くなること)が確認され、塗り薬として薄毛の治療薬に転用されるようになりました。

ミノキシジルが持つ血管拡張作用による血流改善が発毛に寄与していると考えられた時代もありました。現在では、ミノキシジルは毛周期の司令塔である毛乳頭細胞に作用して、成長期を延長させ発毛効果をもたらことがわかっています。

加齢に伴い男性の頭頂部や前頭部で進行する薄毛に高い効果が認められています。加齢に伴う女性の薄毛にも効果があります。

【薄毛に効く薬(2)飲み薬:フィナステリド、デュタステリド】

薄毛に効く薬としては、外用薬(塗り薬)のミノキシジルの他に内服薬(飲み薬)の「フィナステリド」と「デュタステリド」があります。どちらも医薬品成分の名前です。

フィナステリドとデュタステリドの薄毛治療メカニズムは、大まかには同じです。AGA(男性型脱毛症)はジヒドロテストステロンという男性ホルモンによって進行します。

ジヒドロテストステロンは精巣由来の男性ホルモン、テストステロンが頭皮に存在する5α還元酵素によって代謝されできるホルモンです。

フィナステリド、デュタステリドは、この5α還元酵素のはたらきをブロックする事で、テストステロンからジヒドロテストステロンへの代謝を阻害して、AGAの進行を遅らせます。

5α還元酵素にはI型、II型が存在します。フィナステリドは5α還元酵素のII型を選択的に阻害し、デュタステリドはI型とII型の両方を阻害します。

薄毛治療は塗り薬と飲み薬の使い分けが重要!

薄毛治療は目的に応じて薬を使い分けよう

以上のように、薄毛治療の薬には塗り薬(外用薬)と、飲み薬(内服薬)の2種類があります。

この2つの薄毛治療薬は、以下の特徴があります。

・塗り薬(外用薬):ミノキシジル
髪を太くし、本数も増やす、発毛効果がある。男性も女性も使用可能。

・飲み薬(内服薬):フィナステリド、デュタステリド
薄毛の減少を遅らせ「今の毛の量を維持」するある。女性は使用できない。

とにかく「髪の毛を少しでも増やしたい、発毛効果がほしい」という場合は、塗り薬(ミノキシジル)を選択すべきと言えます。

「最近抜け毛が増えてきて、今後の薄毛が心配だ」とか「これ以上薄毛を進行させたくない」という場合は、飲み薬(フィナステリド、デュタステリド)を選択すべきと言えます。

「飲み薬(フィナステリド、デュタステリド)で薄毛の原因を抑えたうえで、塗り薬(ミノキシジル)で髪の毛を増やしていく」という、飲み薬(フィナステリド、デュタステリド)と外用薬(ミノキシジル)を併用した治療が理想的です。

薄毛で悩んでいる男性は、まず皮膚科やAGA(男性方脱毛症)専門外来での診察を受けてみると良いでしょう。

薄毛に効く薬はドラッグストアで購入できる?

ドラッグストアで購入できる薄毛治療薬もある

薄毛にたいへん悩んでいる。でも、病院に行くのはちょっと怖いし、敷居が高い……。そう思ったとき、ドラッグストアで薄毛の治療薬が購入できるなら、すごくラクです。

でも、薄毛治療薬をドラッグストアで購入できるのでしょうか? その答えは「Yes」でも「No」でもあります。つまり、購入できるものとできないものがあるのです。

薄毛治療薬のうち、塗り薬(外用薬)ミノキシジルは、「第1類医薬品」に該当し、薬剤師がいるドラッグストアで購入が可能です。

それに対してフィナステリドやデュタステリドといった飲み薬(内服薬)は、「医療用医薬品」に該当し、医師の診察による処方箋が必要で、ドラッグストアで購入することはできません。

このように、薄毛治療薬には、ドラッグストアで直接購入できるものと、医療機関で医師の診察を受けて処方されるものとがあります。

「ちょっと薄毛治療にチャレンジしたい」というカジュアルな気持ちで治療に臨む場合は、ドラッグストアで外用薬(ミノキシジル)を購入して治療を開始してみるとよいでしょう。

じっくりと薄毛治療の「長期戦」を想定している場合は、医療機関を受診し、医師と相談しながら内服薬(フィナステリド、デュタステリド)と外用薬(ミノキシジル)を併用して治療を行うのがいいでしょう。

薄毛の治療薬は、日本産がいい?外国産がいい?

リスクを考えると医薬品の個人輸入は控えるべし

「コストを少しでも抑えたい」とか「自分の好みの薬を使いたい」などの理由で、ネットの個人輸入サイトを通じて外国製の薄毛治療薬を購入している人もいます。「外国製の薬と日本製の薬と、どちらの方がいいの?」と、悩む人もいるかもしれません。

結論から言えば、同じ医薬品成分が使われている限りは、製造国が異なっても、その効果は変わらないはずです。

ただし、個人輸入を利用した薄毛治療薬の購入には健康被害のリスクもありお勧めできません。

【海外の医薬品を個人輸入して使用するリスク!】

というのは、ネット通販で購入した海外の薄毛治療薬が実は偽薬だったという報告があります。

また、日本製の医薬品なら、健康被害が生じた場合にも「医薬品副作用被害救済制度」という制度が整備されています。しかし、個人輸入した医薬品によって何らかの健康被害が起こっても、「医薬品副作用被害救済制度」の給付対象になりません。

「何かあったときのセーフティネット」も考慮して、基本的には日本製の医薬品を使用することをお勧めします。

薄毛に効く薬は副作用があるの?

医薬品なので薄毛に効く薬の副作用リスクはゼロではない

どんな薬でも、副作用のリスク「ゼロ」ということはありません。薄毛治療薬である、塗り薬のミノキシジル、飲み薬のフィナステリド、デュタステリドについても同様です。

薄毛治療薬には、以下のような副作用が報告されています。

【薄毛治療薬の副作用リスク(1):外用薬 ミノキシジル】

 ・接触性皮膚炎、毛嚢炎、湿疹などの皮膚症状
 ・初期脱毛(休止期脱毛)
  など

【薄毛治療薬の副作用リスク(2):内服薬 フィナステリド、デュタステリド】

 ・性欲減退、ED、精液量減少
 ・蕁麻疹
 ・乳房肥大
 ・薬剤性肝機能障害
  など

ただし、上記の副作用は、原因になっている薬剤の使用、服用を中止すれば改善する事がほとんどです。薄毛治療中に、薬剤による何らかの副作用が疑われる場合は、すみやかに使用を中止して医師の診察を受けましょう。

薄毛に効く薬は、使い続けると効かなくなる?

薄毛に効く薬は基本的に耐性がつくことはないとされる

医薬品の中には、使用を継続していくと効果が薄れてしまうものがあります。

薄毛治療薬については、長期間の服用で効果が落ちることはありません。

「早いうちから使い始めて、将来、効き目が落ちるのが心配だから、若い頃から始めるのはやめておこう」と考える必要はありません。治療開始を先延ばしにすれば、加齢に伴い更に毛量は減少してしまいます。

薄毛で悩んでいるのであれば、その時点で薄毛治療を始めるのが得策です。「気が付いたら、即行動!」が望ましいです。

【薄毛治療薬は使い続けないと髪の毛は維持できないの?】

薄毛が目立ち始める年齢や進行のスピードには個人差があります。一方で加齢に伴い全ての人で毛量は減少していきます。加齢に伴う薄毛については、自然に毛の量が回復することはありません。それは男性でも女性でも同様です。

薄毛の治療は薬の継続使用が前提にあり、薬の使用をやめた時点で、薄毛の進行が進むことになります。「いつまでも髪の毛がある自分でいたい」と希望するのであれば、薄毛治療を続けていく必要があります。

年齢を重ねるにしたがって、自身が必要とする毛の量は変化していくのが一般的です。例えば40代で薄毛治療を開始したとして、60歳になってもその治療効果を保っていたいと考える人は少ないでしょう。加齢に伴う薄毛は病気ではありません。

年齢を重ねて「もうそろそろ薄毛治療は必要ないなあ」と感じたら、その時点で治療を卒業することになります。

まとめ

いかがでしたか?
薄毛は加齢に伴って進行するものです。容姿に直結するため薄毛の悩みは、男女の別なく大きいものです。

しかし現在は、薄毛に効く薬があります。薄毛に悩んでいるなら、医療機関への受診を検討してみましょう。

小山 太郎

この相談の回答者

小山 太郎(こやま たろう)

【略歴】

慶應義塾大学の大学院で骨格筋の再生医療の研究、Brigham and Women's Hospital(Harvard Medical School)で
創傷治癒の遺伝子治療の研究に従事。
2009年にDクリニック東京(旧 城西クリニック)に入職してからは、10年以上にわたり多くの患者さまの診察を行い
AGA(薄毛)診療実績を積み上げてきた。
現在は診療の傍ら毛髪の研究に取り組んでおり、常に最新の知見に基づいた診療を心がけている。

2001年  3月 慶應義塾大学 医学部 卒業
       5月 慶應義塾大学病院 入職
2007年  3月 慶應義塾大学 大学院 博士課程 修了
       9月 Brigham and Women's Hospital 入職
2009年 10月 Dクリニック東京(旧 城西クリニック) 入職
2021年  6月 Dクリニック新宿 院長就任

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