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寝違えの原因・対処法・予防法とは?

寝違えの原因・対処法・予防法とは?

井上 肇

聖マリアンナ医科大学 特任教授

井上 肇(いのうえ はじめ)

朝起きたら首に違和感! 一定方向にしか首を動かせなかったり、動かすだけで痛みが走る。
そんな、本格的な体調不良とまではいえないけれども一日中気になって仕方がない“プチ不調”のひとつ「寝違え」。

寝違えを起こした場合の対処法や予防法をここで紹介します。

寝違えのおもな症状と原因とは?

寝違えのおもな3つの症状と2つの原因とは?

医学用語ではなく俗称。睡眠中の不自然なからだの動きによって起こる、頸部(けいぶ)や肩甲骨周辺部の急性の痛みのこと(正式名称として「急性疼痛性頚部拘縮(きゅうせいとうつうせいけいぶこうしゅく)」など)。一般的に、【頸部周囲のじん帯や筋肉などの急性炎症で感じる痛み】といわれています。

寝違えのおもな3つの症状

  • 首を動かすと、筋肉痛のような痛みがある
  • 痛みがあり、首を自由に動かすことができない(頭を傾けにくい、振り向きにくいなど)
  • 症状が重い場合、手のしびれや肩凝りを伴うことも

寝違えのおもな3つの症状と2つの原因とは?

枕が合っていない、腰が沈み込みすぎるベッドや布団で寝ているなど。このような場合も、睡眠時の姿勢が問題。

寝違えのおもな原因

寝違えは、簡単にいえば、首や肩周りの筋肉が軽度の肉離れを起こしている状態です。人間の頭部は当然のように体の中央にあります。しかし睡眠中は、首の位置が左右にズレていたり、肩の左右で上下ができたりと、不自然なままの姿勢を持続させてしまう場合があります。そうなると、首や肩の血流が悪くなり、筋肉もこり固まった状態になります。その状態で起床して無理に動こうとすると、軽い肉離れを起こしてしまうことがあります。それが寝違えなのです。

寝違えの原因(1)首

首の寝違えの原因の多くは、首の血管が圧迫されて血流が滞るケースが多いといわれています。睡眠時、人間は定期的に寝返りを打つものですが、寝相によっては寝返りが打ちにくかったりして、首が固定されて寝違えが起こる場合があります。

寝違えの原因(2)肩

睡眠時の姿勢が悪く、肩の周囲の血管が圧迫されて起こるケースがあります。また日中にデスクワークや運動をしていて、その疲労が蓄積されて寝違えを起こす場合もあります。

寝違えの原因(3)睡眠環境の問題

枕が合っていない、腰が沈み込みすぎるベッドや布団で寝ているなど。このような場合も、睡眠時の姿勢が問題となって寝違えが起こります。

寝違えた場合の4つの対処法とは?

注意はしているものの、寝違えてしまった! という場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?

1. 睡眠時の姿勢

痛みが激しい場合は無理に動かさず、安静にするのが第一。通常は数日で自然に痛みがおさまるといわれています。

2. 湿布などで冷やす

寝違えは炎症なので、痛みがある場合はまず湿布や氷、保冷剤などで冷やすケアをするのが一般的。テーピングや包帯、タオルなどで「固定」しながら冷やすのも◎。温めるケアは痛みがなくなってからおこないましょう。血行がよくなり、筋肉の緊張も和らぎます。

3. 自己流で無理にからだを動かさない

寝違えは首の筋肉や筋のねんざのようなもの、ともいわれます。痛みがあるうちは自己流のマッサージやストレッチはNG。かえって痛みが激しくなる恐れも。

4. 症状が落ち着くまでは過度な飲酒もNG

寝違えた場合の4つの対処法とは?

からだが温まると症状が悪化することも。また、酔って寝てしまうことでさらに寝違えを起こす可能性あり!


症状が長引く場合は、整形外科医など専門医に相談することをおすすめします。

日常的にできる寝違えの3つの予防法

1. 正しい姿勢で寝る

首をひねった状態で長時間寝る、頭が枕から落ちたままで寝るなどの寝相は寝違えを起こしやすいのでNG。「飲み会が続く季節は、寝違えの患者が増える」という整骨院の声もあり、泥酔にはくれぐれも気をつけましょう。

2. こまめに首や方のストレッチをする

寝違えに関係している筋肉をほぐしておくと、寝違えの予防に。デスクワーク時の姿勢にも要注意。長時間パソコン作業をして首や肩が凝り固まっていたりしませんか? 過度な筋肉疲労を防ぐこともお忘れなく。

3. 睡眠時間・睡眠環境を改善する

寝違えた場合の4つの対処法とは?

睡眠時間が少ないと疲労が残りやすく、寝違えリスクも増大。また、就寝前の入浴時はできるだけ湯船につかるなど、睡眠の質を上げるとベター。
また、睡眠環境の見直しも大切。ベッドマットはある程度硬いものを選び、腰が沈み込みすぎないように。枕も自分の首のカーブに合ったものを選んでください。

お酒を飲み過ぎた翌日に寝違えた~! という経験のある方も多いと思います。その原因のひとつとして、寝返りが少なく、不自然な姿勢でずっと寝てしまうということも多いよう。寝るときの姿勢や睡眠環境を見直すだけでなく、アルコールとも上手につき合うようにしたいですね。

 

(文・大津礼保奈)

 

参考文献

寝違え、春にご用心 3~4月は飲み会多く発生集中(日経電子版)

井上 肇

この記事の監修

聖マリアンナ医科大学 特任教授

日本臨床薬理学会 認定薬剤師/日本臨床薬理学会 指導薬剤師

井上 肇(いのうえ はじめ)

星薬科大学薬学部卒、同大学院薬学研究科修了。聖マリアンナ医科大学・形成外科学教室内幹細胞再生医学(アンファー寄附)講座 特任教授及び講座代表。幹細胞を用いた再生医療研究、毛髪再生研究、食育からの生活習慣病の予防医学的研究、アンチエイジング研究を展開している。

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