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最近いびきを指摘されることが増えた

最近いびきを指摘されることが増えた

井上 肇

聖マリアンナ医科大学 特任教授

井上 肇(いのうえ はじめ)

症状
いびきが止まると呼吸も止まる!?

以前に比べていびきをかきやすくなった、いびきの音が大きくなったという症状がある人は、鼻の疾患ではなく、肥満のエイジングサインかも。

原因
脂肪のボリュームアップで、いびきもボリュームアップ

若い頃にはいびきをかかなかった人が、歳をとると急にいびきをかくようになることがあります。
その理由として考えられる原因のひとつが、体重の増加です。中年以降、代謝も低くなり、飲みすぎ食べ過ぎが続いて肥満状態になった人は、のどの内側にも脂肪がつきます。すると気道部分が狭くなり、寝ている間に酸素を取り入れにくくなります。
そもそも太っている人は痩せている人と比べて酸素が多く必要になります。酸素を取り入れたいのに、脂肪が気道を狭めているため空気が入りにくいと、大きないびきをかきやすくなります。

放っておくと…

寝息という言葉は聞いた事があると思います。健康なヒトは、睡眠によって筋肉が弛緩するので、舌根が多少下垂して引き起こされる呼吸音です。しかし、肥満などを原因としてこの舌根沈下によって、上気道が極端に狭くなると、その部分で笛の様になり、空気を振動させるのがいびきです。病的ないびきは、睡眠時呼吸障害と診断されますが、大きないびきをかいていたと思ったら急にいびきが止まり、数秒後にまたいびきをかくということを繰り返す人は、より危険な睡眠時無呼吸症候群を発症している可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群とは、一晩の睡眠中(7時間が目安)に、10秒以上の無呼吸状態が、30回以上起こる症状です。いびきをかいて息を吸っていると思ったら、突然呼吸音が止まり、10秒ほどの無呼吸の沈黙があってから、息を吐きます。この症状は、肥満などによる気道の閉塞が原因で起こります。

無呼吸中は軽い窒息状態に陥り、この状態が繰り返されるため、心臓や脳、肺、血管に負担をかけることになります。その結果、高血圧や脳卒中、狭心症、心筋梗塞といった循環器病の原因となります。

また、睡眠中にスムーズな呼吸ができないため、睡眠の質が悪くなります。そのため、疲れが取れなかったり、集中力が低下するなど、日常生活にも悪影響を及ぼします。

対策
使い古した枕にサヨナラ!

イビキをかいてしまう人は、枕に問題があるかもしれません。枕の高さが合わないと、低ければ頭が後ろに倒れて口が開いてしまいます。逆に高すぎると喉がくの字に曲がってしまい、気管を狭めてしまいます。

枕の適切な高さは人によってそれぞれですが、一般的に男性の方が女性より高めを好む傾向があるようです。これは、女性の方が比較的首の深さが浅いためです。また、運動をしている人、がっちり体型の人は、背骨のS字カーブがしっかりしているため、細身の人より高い枕を好む傾向があるようです。
最近では枕専門のショップなどもありますから、是非自分にあった枕のタイプを見つけてみてください。

使い古した枕にサヨナラ!

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井上 肇

この記事の監修

聖マリアンナ医科大学 特任教授

日本臨床薬理学会 認定薬剤師/日本臨床薬理学会 指導薬剤師

井上 肇(いのうえ はじめ)

星薬科大学薬学部卒、同大学院薬学研究科修了。聖マリアンナ医科大学・形成外科学教室内幹細胞再生医学(アンファー寄附)講座 特任教授及び講座代表。幹細胞を用いた再生医療研究、毛髪再生研究、食育からの生活習慣病の予防医学的研究、アンチエイジング研究を展開している。

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